ルールブックの読み方

(文中で示すページは、特別な注釈が付いていない限り日本語版(富士見書房版)ルールブックのものです)


 まずP.11~13の前置きは、ざっと目を通しておきましょう。一番短いシャドウランの雰囲気を伝える文章です。
 P.15~18の小説、P.19~28の歴史はシャドウラン世界を把握するのに必読の部分です。小説は短いのでじっくり読みましょう(デッカーのドジャー君が作中でProgram Carrierを使ってますが、これは初版のサイバーウェアでして、二版では使えなくなってしまいました)。歴史は読むだけで、覚える必要はありません。(小説と歴史の部分は、なぜか初版のものを翻訳していてソビエトとか書いてありますが、第二版でロシアにちゃんと変更されているということだけ頭に置いておきましょう)
 P.30~32はルールの最も基本的な部分と、用語の解説です。実質わずか3ページですので、気を入れて読みます。(自信がなければ、もう一回読み直すくらいしましょう)

 P.34~37のメタヒューマン種族紹介は、ざっと見るだけでいいです。(イラスト見て、エルフがジャパニメーション・エルフと違うと把握するくらいで可)

 P.40~43、キャラクターのパラメータなどの説明をざっと読みます。
 次のキャラクター作成を飛ばして、P.50~65のアーキタイプを、先のパラメータの説明と見比べながら目を通します。(ここまででシャドウランの雰囲気がおぼろげにつかめるはずです)

 P.68~69、71の技能の使い方を割と真面目に読みます。(覚えきれなくてもいいでしょう)
 P.70、72~75、個々の技能の説明はざっと読むだけで構いません。(ここでアーキタイプの技能を見直すとグッド)

 P.78~104、111~116。戦闘とダメージ関連のルールです。シャドウランの一番面白いところなので、じっくり読みましょう。あとでどこに何が書いてあったか、おおよそでも思い出せるくらい読み込むといいでしょう。(書いてある順番に読んでいけば、特に混乱なく理解できると思います。へたに飛ばし読みをすると逆効果です)
 P.105~110の車両戦闘は飛ばしましょう。最初は混乱するだけです。

 次、P.192~196を読みます。特にP.194~196の「装備を使う」「物を運ぶ」「知覚」はプレイヤーも知っておいたほうがいいことです。
 P.212~213の情報収集や交渉に関するルールは、読み落としの多い重要なルールです。
 ついでに、P.214~224のコンタクトの説明も読んでしまいましょう。アーキタイプでプレイするとしても、コンタクトは自分で決めなくてはなりません。(台詞例などでシャドウラン世界の雰囲気もわかります)

 ここから少しの間、キャラクターのタイプに依存する部分を紹介します。その後で再び、どのキャラクターをプレイするにしても読んでおいたほうがいい部分の説明を続けます。

 ここから魔法使い向けになります。(戦闘系やデッカー系はざっと目を通すくらいでいいでしょう。魔法に対する防御手段くらいは把握したほうがいいかもしれません)

 戻って、P.118~125、128~135、141~152の魔法ルールを読みます。魔法使いをやるか、マスターをするなら真面目に読みましょう。
 P.126~128のアデプトのルールは最初は読まないほうがいいです。慣れてから読みましょう。(フィジカル・アデプトは魔法ルールが関係ないので、最初にやってもいいと思う人もいるようですが、だいたい戦闘ルールをよく把握していないので失敗します)
 P.135~137、儀式呪文は最初は読む必要がありません。

 P.153~163の呪文一覧には目を通しましょう。呪文の個別の説明はざっと読むだけで構いませんが、各分野タイトルの直後にある説明を読み飛ばさないようにしましょう。重要なことが書いてあります。
 P.137~139の収束具についての説明を読みます。ちょっとややこしいので、まだ覚える必要はありません。

 ここまで読んだら、P.236の元素精霊とP.239~240の自然精霊の説明、P.253の精霊の能力値表(同じものがP.146にある)とP.250の能力値表の見方を読みます。合わせて、P.226~231のクリッター・パワーの説明も、精霊が持っているものだけで良いので読んでおきましょう。
(例えば、クリッターの一部には、敏捷力を「a×b」のように書かれているものがありますが、この倍数(×b)は走った場合の移動距離の倍数です(P.250参照))

 デッカー向けの部分です。(他の人は、プレイヤー・キャラクターにデッカーがいることがわかっているマスターを除いて、読む必要はありません)
 P.166~189のマトリックスのルールは、あまり無駄なところがありません。頑張って全部読んでください。(あなたの見せ場です)

 さて、ここからは再びすべてのキャラクター向けです。

 P.256~285の装備の説明及び一覧に、一通り目を通します。(ここはカタログだと思って、楽しんで読んだほうがいいでしょう) アーキタイプの装備がどのようなものかと調べるのもいいと思います。

 P.287~296のシアトル周辺部の状況を読みましょう。読み物のつもりで、目を通すだけで構いません。
 P.297~306の東京設定は読む必要はありません。すでにプレイに必要な世界に関する情報は得ましたので、蛇足のようなものです。あえて読むなら、P.305の日本企業に関する説明はそれなりに有用ですので、ここだけ読みましょう。

 これで終わりではありません。
 P.200~202のキャラクターの成長に関するルールを読みましょう。たぶん大事だと考える人が多いと思います。(単発なら読む必要はありません)


 ここまで読めば、十分にシャドウランがプレイできます。
 余裕があれば、P.44~49のキャラクター作成に関するルールを読みましょう。


 マスターはまだ読むべき部分があります。(理想はすべてを読むことです。マトリックスのルールが一番読まずにすむ部分かも)
 P.197~200、脅威力、プロ意識(この2つをごちゃまぜにする人がいますが(誰とは言いませんがグループSNEの村川忍氏とか)まったく別物です)、略奪品の処分、ライフスタイル。
 P.205~209、マスタリングのアドバイス、カルマ(経験点)の与え方。(個人カルマはルールにも書いてある通り特別な報酬ですので、あまり与えすぎないようにしましょう)
 以上の部分はマスターをする時に困らないためにも、事前に読んでおきましょう。


 最後になりますが、シャドウランのルールブックに完全に無駄なページというのはさすがにありません。(あえて挙げれば東京設定です。東京設定は他の部分を読んでいることを前提に内容が重ならないように書かれていますから、東京で遊ぶためには絶対にどうしても他の設定を読んだ上で東京設定を読まなければなりません。しかし、シアトルを舞台にするのであれば東京設定を読まずにすませられます)
 ですから、ここで指示された部分を読み終わったからといってルールを把握してしまったと思わず、読まなかったり、ざっと読み流したりした箇所も適宜、必要に応じて読んでいったほうが良いでしょう。

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