---- Welcome to the Shadow ---- このディレクトリ(フォルダー)には、シャドウランについての様々なファイ ルを収録しています。ルール面のフォローとして、FAQ (頻出 Q&A) の最新版、 そして武藤氏による日本語版シャドウランのエラッタ (正誤表) を入れました。 また今回は、富士見書房の日本語版紹介において、不足していると思われる背 景世界の情報に力をおいています。シャドウラン世界の成り立ちと現実世界が どのように関連しているかといった解説や、FASA (Shadowrun の生みの親会社) が積み上げてきたシャドウランの歴史に整合する形で、FASA の出版物からだけ ではちょっと少ない、日本関連のオリジナルな部分を追加したシャドウラン世 界の歴史 (FASA の出版物にも若干日本関係の記述はあります) や、実際のシャ ドウランの様子を伝える小説、日本人には理解しずらいと思われる「シャーマ ン」についての記述、メインの舞台となるシアトルの紹介などです。 プレイ・エイドとして、短いものですがシナリオを1本。そして FRPGM のシャ ドウラン会議室でも繰り返し質問の出た、「コンタクト/エチケット/情報収 集」関連の書き込みを編集しています。 README .TXT : このファイルです SR_WORLD.TXT : 背景世界についての説明 CORP .TXT : 君臨するメガコーポとそれに対抗するネオアナーキストについて SECURITY.TXT : 治安状況について SEA-MAP .TXT : シアトル関連のテキストマップ SEATTLE .TXT : シアトルのタウンガイド INFO .TXT : 情報収集関連 SCENARIO.TXT : シナリオ「ユニコーン・ギャンビット」 CROSSOUT.TXT : 小説「クロスアウト」 P_ADEPT .TXT : フィジカル・アデプト関連 SHAMAN .TXT : シャーマンについての考察 SIMSENSE.TXT : 2050年代の電脳ドラッグ、BTL 関連 SRTIME-J.TXT : シャドウラン世界における日本絡みの年表(一部オリジナル) SRFAQ .TXT : 頻出 Q&A 集 SRJ_ER23.DOC : SRJ_ER23.TXT の説明 SRJ_ER23.TXT : 日本語版ルールブックの私家製エラッタ これらのファイルは、GAF00174(Thalion), GBF01307(MAT.N), KFB00523(武藤 潤), MGH02010(JUN), PDE03050(FATCAT), GCB01334(PANIC) によっ て執筆/翻訳/編集されました。 また、会議室発言の編集の際、FRPGM 会員の多くの方の発言を元にしています。 個別の収録許可は全て取ったつもりですが、読み易さ優先のため、発言者名を 削除した部分もありますので、該当する方の ID(及びハンドル) は明記しませ んが、この場を借りて再度お礼申し上げます。 ** ところで『シャドウラン』というゲーム、どのように受け取られているのでしょ う。「魔法が使えるサイバーアクション」? 「ドラゴンと銃撃戦出来るファ ンタジー」? 「ちょっとハスに構えてカッコつけたヒーローが活躍する近未 来ライトファンタジー」? もしそう思っている方が居るとしたら、日本にお ける紹介の仕方が方向性を誤っているのでしょう。 シャドウランは最新のテクノロジーや魔法、クリッター(モンスター)といっ たものが近未来の変貌した社会の中に取り込まれている、かなり人為的な世界 を舞台にしていますが、その設定はじつによく考えられていると思います。ベー スとなるのはこの現代であり、現代社会が抱える問題さえもその世界なりの姿 に形を変えて現れています(このあたりは MAT.N氏の "And So It Came To Pass" 参照)。 また、PCは「正義の味方」という意味でのヒーローではありません。シャド ウランの世界には「絶対悪」というものが存在しません。むしろPCは非合法 的な活動を生業とする陰の存在です。S-NES Shadowrun から引用すると "Officialy, you don't exist." ということになります。その能力のみが存在理由となります。強いアイテムを 手に入れればどんなRPGのシステムでも(そのアイテムを使える限り)PC は強くなります。シャドウランではそのアイテムを手に入れる能力(例えばど ういうコネを獲得出来ているか)すら生きるための武器なわけです。 こういう世界で冒険(ちと語感がみょうだが)というと何なのか。「魔王を倒 す」とか「世界を救う」とかご大層な名目があるわけではありません。 PCの最大の目的は「生き延びる」ことだと思います。もちろん「音楽シーン でメジャーになってやる」なんつぅロック・ミュージシャンもいたりしますが。 そして大義名分ではなく、金とか名声とか、あるいは魔法の奥義を極めるとか、 至極個人的な目的のために行動します。 で、シャドウランで何が楽しいかって、そら戦闘も楽しいですが、やはりPC が個人的なことの為に行動するってのが楽しい。これを私たちは「スタイル重 視のRPG」と呼んでいます。 それとも関連してきますが、私がシャドウランで一番好きなんがそのワールド です。盛り込まれた要素が多すぎて説明がしずらいのですが、PC達が生きて いるあの世界の「匂い」みたいなものがすごく好き。これが嫌い、と言われる とちと無理してお薦めする理由がみあたらなくなってしまふ(^_^;) なんかうまく説明できませんが、「救いの無さ」みないなものが漂う世界でギ リギリの状態で生きてるって感じがとてもよい。"Officially, you don't exist." という言葉に無意識のうちに抵抗するように自分の存在を主張する叫びを上げ てるような。あるいはその言葉を笑い飛ばすかのような。うぅむ、どうもうま い言葉が見つからない。 ** というわけで、ここにある色々な記事が、それを読む方のシャドウランへの興 味をかき立てたり、理解を深める一助になれば、それこそ編集に携わった者全 員の大きな喜びです。お楽しみください。 また、これ以上の情報をお望みの方、もっと突っ込んだ知識が欲しい方、ここ に答えのない疑問をお持ちの方、NIFTY-Serve の FRPGM (RPG メインフォーラム) の mes(12) シャドウラン会議室でお待ちしています。 GCB01334 / PANIC