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コンバット

C1: メイジに"反射増強(Increase Reflex)"の呪文を濫用させないようにするにはどうしたら良いか?

Pseudo-Vanilla: ルールブックには明記されていないが、 Paul Hume と Tom Dowd は以下のように発言している。
何等かの呪文がサイバーウエアに対して "Stack"(重ねがけ)された場合、その内最も高いレーティングを与えるもののみが有効である。反応力(Reaction)を向上させる呪文の効果は加算出来ない。
また、SR2では、サイバーウエアに有効な Increase Reflex の呪文は存在しない。これは問題の直接的な解決方法では無いかもしれないが、重要なポイントである。

House 1: Increase Reflex の呪文を禁止する。

House 2: アクションとアクションの間にかかるフェイズ値10を可変とし、速さがどんな要因によって得られたものかによって変える。イニシアティブ時に振るダイスは常に1つとする。このダイスの出目と Reaction 値(サイバーウエア・呪文による修正結果)との合計値を求め、これをイニシアティブ値とする。通常の(何のリアクション修正も持たない)キャラクタは10フェイズ毎に行動し、その他のキャラクタは下記の表に従う。

Level Wired Reflexes Boosted Reflexes Increase Initiatve Physical Adepts
1 7 8 9 8
2 6 7 8 6
3 5 6 7 5
4 - - - 4

Variant 1: 考え方は上記のハウスルールと同じ。但し呪文およびサイバーウエアによって与えられる Raction (反応力)ボーナスに制限を設ける(Wired Reflex 1レベルごとに+2では無くて+1とする等)。

Variant 2: 上記の表は使用しない。イニシアティブのボーナスダイスはイニシアティブ値としては使用せず、アクションとアクションの間のフェイズ数をその分減らすために使う(訳注:つまりボーナスダイスを2つ持っているキャラクタの行動間隔は10マイナス2=8フェイズとなる)。

House 3: 上記の HOUSE 2 と類似の方法だが、ダイス数ではなくてベースフェイズ数を変更する。通常のアクション間隔フェイズ数を8とし、リアクション値に対するボーナスはその要素が持つ実際の値とは関係なく、要素1つにつき一律+2とする。また、イニシアティブへのボーナスダイスは、(イニシアティブ値として使うのではなく)ダイス1つにつきアクション間隔フェイズ数を1つ減らすものとする。

House 4: イニシアティブ判定にリアクション(反応力)を加えないで、代わりに、マイナスのリアクション・レーティングと等しい値までフェイズをカウントダウンしていく。Sebastian Weirs が作ったこのシステムはすっきりした特徴を持つが、ここで要約するには少々複雑である。そのシステムの全体は http://www.concentric.net/~evamarie/webinit2.html で説明されている。

C2: イニシアティブ値にも「6の法則」は適用されるか?

Vanilla: いいえ。「6の法則」は何等かの判定にのみ用いる。イニシアティブの算定は判定では無いため「6の法則」は適用されない。[これはエラッタに書かれている(訳注:日本語版や原書ソフトカバー版ではすでに修正されている)]

House 1: 適用する。

House 2: 適用する。但し適用対象は生来のダイス(全員が最初から与えられるダイス1つ分。サイバーウエアによるものは適用外)に限る。

C3: 命中部位判定システムは無いのか?

Vanilla: SRでは、射撃によるダメージ量は技能ロールによって求められる。高い技能を持つほど大きなダメージを与える率が高い。実際には技能の優劣と銃弾自体の破壊力の大小とは直接の関係は無いので、優れた技能を持っているほど、より対象の弱点、あるいは無防備な部分を狙い撃ちし易い、と解釈するべきだろう。つまり、命中部位判定は既に判定ルールに盛り込まれていると言える。

House 1: DMZ 類似の命中部位判定システムを用いる。2つのダメージトラック(メンタル(精神)とフィジカル(身体))に次のように加筆する:

      +1  +2  +3    +4
12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 D 

キャラクタが何等かの負傷を負った場合、2d6を振ってトラック上のダメージ記入位置を決定する。記入するボックス数はSRのルールと同じである。例えば、Mダメージを負ったキャラクタの2d6ロールの結果が6だった場合、6番目、5番目、4番目のボックスを埋める。このキャラクタは以降のロールに+2のTN(目標値)修正がつく。記入時に既に埋められているボックスはスキップする。0番のボックスが埋まった場合、キャラクタは単に気絶している状態だが、Dのボックスが埋まった場合にはキャラクタは昏倒(メンタル)あるいは死亡(フィジカル)している。メンタルトラックのオーバーフロー(過剰)分はフィジカルトラックに記入する。

C4: グレネードはどうしてあんなに貧弱なのか?

Vanilla: SR2のルールでは、余分の成功数を命中精度にもダメージを上げる為にも使うことができる[SRII pg. 97, col. 2 (日本語版 pg.98)]。衝撃の反射(repurcussion)ルールも併用できる[SRII, pg. 97-98 (日本語版 pg.99)]。

House 1: グレネードのベースダメージをDにする。

C5: 戦闘時の修正について不明な部分があるが、これは何を参照したらよいのか?

主要な戦闘時の修正値の殆どはSR2の89ページ (日本語版 pg.91)に載っている。その他には:

C6: ナルコジェクト・ウエポンはどう処理するのか?

Vanilla:「そのターゲットナンバー(目標値)」に対してコンバットプールのダイスのみを用いて判定を行い、「判定が成功したら、標的は強靱力(Body)で毒物に対する抵抗テストを行う」となっている[SRII, pg 277 (日本語版ではカットされている)]。ここで問題となるのは、「そのターゲットナンバー」が何を指しているのか、という点である。この毒は矢がアーマーを貫通して初めて、効果を持つものだろう。ナルコジェクトの毒にはパワー・レーティングがあるが、ナルコジェクト・ウエポン自体にはそれが無い。毒のダメージコードは、矢がアーマーを貫通したかどうかには影響を及ぼさない。となると…。

House 1:攻撃側は通常通り firearms (小火器)技能で判定を行う。防御側は攻撃側のfirearmsのレーティングを TN(目標値)としてコンバットプールで判定を行う。攻撃側の成功数から防御側の成功数を引いた値を求める。この値が防御側のインパクト(対衝撃)アーマーのレーティングの半分(切り捨て)よりも大きかった場合、発射されたダートはアーマーを貫通しており、防御側は強靱力(Body)で薬物に抵抗しなければならない。但し強靱力(Body)の値にはダーマルアーマー(皮膚装甲)による修正は含まない(耐毒用のサイバーウエアによる修正は加えてよい)。

House 2:発射されたダートがインパクト(対衝撃)アーマーを貫通出来たかどうかを判定する必要上、ナルコジェクト・ウエポンのパワーを6と定める。攻撃側がコンバットプールを使って得られた成功数分だけパワーは増加し、それとは逆に防御側がコンバットプールを使って得た成功数分だけパワーは減少する。この結果、パワーが0以下にならなかった場合、毒物が注入された事になる。この場合防御側は強靱力(Body)で毒物に対して抵抗しなければならない。

C7: ルールブックにも書かれているように、ヴァイパー(Viper)はピストルとしては強力過ぎないか。対策は無いのか?

Vanilla: ヴァイパーのダメージコードは 9S(f) である。だが、このピストルはバーストが可能であり、その場合のダメージコードは 12D(f) になる。アーマーを着用した標的に対しては 12S になり、これはコンシラビリティー(隠蔽度)6のピストルとしてはやや強力である。

House 1: ヴァイパーのベースパワーを9から6に下げる。

House 2: ヴァイパーはバースト不能であるとする。

House 3: 関係のない話ではあるが、ヴァイパーを、銃弾の代わりに短針を直接スプレー状に発射するタイプの極めて静粛性の高い武器である、としてしまってはどうかという提案がある。こうするとガスベントは無効になってしまうが、何れにせよ反動が無い訳だからあまり関係が無い。上記の変更により、ヴァイパーの弾薬は高価でかつヴァイパーだけに使用可能なものとする事ができる。

C8: どうやれば、強化反射神経(Wired Reflex)の類を持つサムライが、一般人が動くことさえできないうちに大量の弾丸を撃つのを防ぐことができるか?

Vanilla: できない。サムライはスピードのために、精魂込めてエッセンス(Essence)を支払っているのだ。

House 1: 反動(recoil)ペナルティを、行動手番ごとではなく、ターンを通して累積するようにする。反動は戦闘ラウンドの始めに解消される。これは、まだサムライのスピードの優位を残しているが、それによる圧迫も受けるようになる。

House 2: 戦闘をしている者がペナルティを消すまで、反動ペナルティを累積し続ける。このペナルティは自動的に消えることはない。戦闘者が1シンプルアクション(Simple Action : 通常動作)を銃を撃たずに費やすことで、4ポイントの反動を消すことができる。また、5フリーアクション(Free Action : 簡易動作)を何もせずに費やせば、1ポイントの反動が消える。

C9: どうやれば、ピストルで乗り物(vehicle)が破壊されるのを防ぐことができますか?

Vanilla: シャドウランの車両(vehicle)戦闘ルールは、Rigger 2 で新しいものになったが、いくつかの不合理な状況を許容している。例えば、現在のルール下では、装甲付きの攻撃ヘリを、プレデターIIで撃ち落とすことは、さほど難しいことではない。

House 1: 武器によるダメージ抵抗の際には、車両(vehicle)の頑強度(Body)値を倍にする。

House 2: 車両(vehicle)に、頑強度(Body)の半分(端数切り上げ)に等しい数の、複数のコンディションモニターを与える。小型の武器が命中した場合、そのモニターをまたがってマス目が埋められる。例えば、3つのダメージ記録欄を持つ車両(vehicle)にピストルで軽傷(Mダメージ)を与えた場合、その3マス分のダメージは、3つのコンディションモニターそれぞれの1つ目のマス目を埋める。対車両武器とされている武器は、同時にすべての記録欄に完全なダメージを与える。つまり、AVM (対車両ミサイル)によるMダメージは、記録欄のそれぞれの3つのマスを埋めるのである。ダメージのペナルティは、全てのコンディションモニターが達しているレベルで与えられるものだけが、効果を及ぼす。


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