Steve Jackson Games 対 FBI ?

Steve Jackson Gamesのハッカー騒動について。

Steve Jackson Gamesが作っていたRPGサプリメント「GURPS Cyberpunk」(あるいはボードゲーム「Hacker」)があまりに真に迫っていたので、クラッカー本だとFBI(連邦捜査局)が勘違いをしてしまい、この原稿がFBIの捜索の際に押収されたために発売が遅れた。

大間違いです。

Steve Jackson Gamesに捜査に入ったのは、Secret Service(財務省検察局)です。
ゲーム製品が問題になったのではなく、運営していたユーザーサポート用パソコン通信ネットIlluminati BBSが捜査対象になりました。

一説には、Secret Serviceが目をつけていたクラッカーの1人が、当時Steve Jackson Gamesが運営していたパソコン通信ネットIlluminati BBSにアカウントを持っていたために、このパソコン通信ネットがクラッカーの巣窟であると勘違いされたのだと言われています。

1988年、Secret ServiceがSteve Jackson Gamesのオフィスの捜索を行った際に、パソコン機材一式が押収されてしまい、これらの中に「GURPS Cyberpunk」を含む製作中のGURPSサプリメントなどの原稿も入っていたために、Steve Jackson Gamesのいくつかの製品の発売が遅れてしまいます。

その後、Secret Serviceは事実誤認に基づくものであったことを認めます。

Steve Jackson Gamesは損害賠償を求めて訴訟を起こし、1993年にSteve Jackson Games側の主張を大筋で認める形の判決が出ました。

後にSteve Jackson Gamesは「GURPS Cyberpunk」やボードゲーム「Hacker」を、『Secret Serviceの捜索を受けたいわく付きのゲーム』と宣伝して販売します。

おそらくは、この宣伝も勘違いを広めるのに一役買ったものと思われます。

(余談:Illuminati BBSは、現在インターネットサービスプロバイダーIlluminati Onlineとなっています)

武藤 潤 (Jun Muto)