Vanilla: 呪文のレベル1つごとに、術者のイニシアティブダイスを1つ増やす。呪文の成功テスト時の成功数は、呪文の効果とは無関係である。イニシアティブダイスのボーナスは重複しないし、だからフィジカルアデプトの能力に重ねてかけても効果がないことに注意すること。
House 1: この呪文をマスターのコントロール下に置くための方策については、「コンバット」セクションの「リアクション」の部分を参照のこと。
Vanilla: アストラル空間での呪文やスペルロックは、生物と同様に扱われる。つまり両者が接触した場合、戦闘となる。呪文が勝てばロックを通じて物理空間へ出現する。この場合スペルロックのレーティング(常に1である。SR2, pg 137, 4th paragraph (日本語版 pg 137, 収束具, 第4段落) 参照)は、そこにロックされている呪文のフォースやロック時の成功数とは無関係である。呪文がマナ(精神呪文)であった場合、ロックのアストラル的要素のみが破壊される。これによってロックされていた呪文は失われる。ただし、ロック自体は無事なので、再ボンディング(結合)を行って再使用する事は可能である。一方呪文がフィジカル(身体呪文)であった場合、物理空間にあるロック自体に効果が現れ、破壊されてしまう。更に、呪文がフィジカルでかつエリア(範囲)呪文であった場合、呪文はそのロックを中心として通常通りの効果を及ぼす。SR1ではこの戦闘をアストラル戦闘の手続きで処理しているが、SR2では単なる対抗成功テスト (opposed success test) で処理されているという点に注意。[SRII, pg 139, 149-150 (日本語版 pg 139,151-152)]
二元性(dual-nature)な存在(スペルロックのような)を通して爆撃されたコンバットスペル(戦闘呪文)は、その存在とそれに直接触れているあらゆるものに効果を持つ。爆撃された存在に直接触れていない対象には、たとえ呪文の効果範囲内にいたとしても呪文の効果はない。これは、この周辺にいる者たちとアストラル空間の術者との間に、オーラの掛け橋が存在しないためである。一部のコンバットスペルは、エレメンタルイフェクト(elemental effects)を持つ。この手の呪文も周辺者たちに通常のダメージは与えないが、エレメンタルイフェクトは彼らにも効果を及ぼし、ダメージやその他の影響を与えることができる。(訳注:この段落の解釈はおかしい。SR2 p.150 (日本語版 p.152) に「(フィジカルスペル(物理呪文)であれば) 目標の物質部分に効果が及ぶだけでなく、(略) 呪文の効果範囲が有効です」とある)
Vanilla: 全ての魔法使いがスペルロックをボンド(結合)できるのに対して、クイックニングが可能なのはイニシエイトだけである。ロックのアストラルでのレーティングは常に1であるが、クイックニングされた呪文は、投射時のフォース値(「生」のフォース値。判定に使用したダイスの数ではない)をレーティングとして持つ。また、クイックニングには物理的なコンポーネント(physical component)が無い。
Vanilla: いいえ。ロックする呪文を唱える、呪文をロックする、カルマを払う、この3つの作業を行う者は同一でなくてはならない。但し、ロックをする対象は術者でなくても良い。術者とロックとの間にはアストラル的なリンクが存在している。
Vanilla: できる。つながりのできた収束具(focus)が、必ずアクティブな収束具であるわけではない(しかし、収束具を活性化させるためには、必ずつながりを作っておかなければならない)。スペルロックは、それを作った魔法使いがシンプル・アクション(通常動作)を消費することで、動作させたり停止させたり出来る。[SRII page 138 col 2 (日本語版 page 138-139)]
Vanilla: まず、"First Bonding"の対象となるのは、一度もボンドされた事が無いフォーサイ(foci)に限られるという点を思い出して欲しい。つまりボンドを行う者によって(大体のケースでは本人の為に特に)作成されたばかりのフォーサイ、なのである。次に、Arcana や Orichalcum は極めて高価(新¥、時間、何れの方法で計算しても)だという点である。フォーサイを作るには長い期間が必要なのである。
House 1: ベースコストではなく最終的なコストに対して、各種のコスト修正を掛ける。つまり、これまでが ((base-modifiers)×rating) だったのに対し、このケースでは ((base×rating)-modifiers) となる。つまり、オリハルコン4ユニットを使用したレーティング3のパワーフォーサイをボンドする時のコストは、(7-4)×3=9でなく、(7×3)-4=17である。
House 2: ルールの文面はそのままとする。但し "First Bonding" を「フォーサイを魔法使いにボンドする」ではなくて、「フォーサイへ呪文をボンドする」という意味に解釈する。つまり、"First Bonding" によってフォーサイはフォーサイとしての機能を得(アストラル的な存在と機能を与えられ)て、その後このフォーサイは(次ページ [Grimore II, pg. 27] の表に基づいて)魔法使いにボンドされる、というわけである。これによってフォーサイを作るのは、カルマの条件的に非常に代価の高いものになる。
Vanilla: 出来る。イニシエイトはそのグレードと同じレーティングまでのフォーサイ(foci)をマスクすることが出来る。[Grimore II, pg 46]
Vanilla:
Vanilla: ルール上では規定されていない。但し小説(Secrets of Power trilogy の1つ)の中では、Alianation されたキャラクタがストリートを渡る、というシーンがある。精霊がドメイン(領域)の境界を越えることができないということを忘れないように。
House 1: 精霊が許してくれる場合に限り、移動出来る。
House 2: Alianation されている間は移動出来ない。
House 3: 歩く位のペースでならば移動できる。但しこの場合にも精霊のエッセンスの2分の1(切り捨て)を TN (目標値)とした Willpower (意志力) テストが必要である。
House 4: できる。キャラクターの能力値は影響を受けないのだから、誰もそのキャラクターを見ることはできないけれど、彼は優しげな銃火や動く物体(例えばバス)やら何やらに突っ込むことはできる。
Vanilla: ルールには記載が無い。しかし、クイックニングには呪文以外の要素が無い為、質問に対する答えは、「不可能である。呪文を標的として呪文を掛ける事は出来ない」となる。
Pseudo-vanilla: GEnie というオンライン・フォーラムで FASA は他の呪文を“通して”呪文がかけられると発言した。これによって、クイックニングや物理的な効果を持った維持呪文を通して、呪文を流し込むことが可能となった。この説明は、何ら実際的な理由に基づいているわけでもなく、それならばなぜ他の呪文に対して呪文をかけることはできないのかという説明もなく行われた。
House 1: 可能である。クイックニングで創造されたアストラル的な回路が物理空間へのブリッジとして作用する。
House 2: 可能であるが、フィジカル・スペル(物理呪文)に限る。
Vanilla: 知覚を行っている魔法使いについてはアストラルからの呪文攻撃が可能である[SRII, pg 146, col 1 (日本語版 pg 148)]。投射中の魔法使いに対してそれが可能かどうかについてはルールでは明記されていないが、"Neo-Anarchists Guide to Real Life, pg 21"にその可能性を強く暗示している部分があり、これを論破する事は出来ない。もしアストラルの橋ができるとすれば、知覚と投射の間の差は小さなものになる。
Vanilla: できない。操作呪文はアストラルからの攻撃に使えない。なぜならこれらは性質が微妙に異なっているからである [SRII, pg. 139, col 1 (日本語版 pg 139)]。基本的に操作呪文は物質空間をよく伝わり、他の呪文のようにアストラル空間のみを通るわけではないのである。
House 1: マニピュレイション・スペルの構造を通常の呪文と合わせる一つの方法は、ダメージング・マニピュレイション(ダメージを与える操作呪文)(DMs)が根本的な標的ではなく“術者”を標的にすると解釈することである。エレメンタルの爆発を起こす呪文である代わりに、DMsはエレメンタル・イフェクトを起こすことのできるように術者を“力づける”呪文であると見るのだ。
こうすれば術者から標的までの道程にある間は、他の呪文と同様に、アストラルにのみ呪文が存在していることになる。しかしながら、術者が標的であるのでこの道程は短くなる。呪文が標的(術者)に到達した時点で、その呪文は効果を発揮する。この場合の効果とは、マジシャン(魔法使い)がエレメンタル・イフェクトを(物質世界に限って)投射できるようになるというものである。言い換えると、DMは術者にのみかけることができ(エレメンタル・イフェクトの効果は誰かに放たれるのであるが)、術者にしか効果がないので、そのような呪文をグラウンディング(爆撃)させるのは不可能ということになる。
Vanilla: その通り。物質世界で透明なものはすべて、アストラル界でも“反射光”によって透明に見える。[SRII, pg 145, col 1 (日本語版 pg 147)]
House 1: その通りだが、現実世界の光や光子が何らかの働きをするわけではない。その性質のためガラスは透明なのである。ガラスは透明であるように作られたものである。アストラル界は意志や意図の領域であるので、この単純な意図は効力を発揮し、ガラスのオーラは非常に透明になるのだ。
Vanilla: 「精霊を召喚したシャーマン以外の対象に対してパワーを行使する場合、自然精霊は実体化(manifest)しなければなりません」[SRII, pg 140, col 1 (日本語版 pg 141)]。しかし、自然精霊のパワーについての記述には、ルールブックのどこを見ても実体化(Manifestation)のパワーが含まれていない[SRII, pp.228-9,235 (日本語版 pg 239-240,253)]。一方で「自然精霊が実体化するときには、出現した地形を反映した形態を取る事がよくあります」[SRII, pg 228 (日本語版 pg 239)]という記述がある。Awakenings では「(自然、元素精霊)双方ともアストラル体にも出現体にもなることができる」[Awakenings, pg 31] と記述され、FASA の考えが少しわかりやすく受け取れるようになった。FASA の回答では、まだ主要な疑問が除かれたわけではない。自然精霊は実体化のパワーを持っているのか、これは未解決である。
Pseudo-vanilla: Awakenings 中の精霊の実体化の議論[pp. 31, 75, 101]では、すべての精霊は実体化のパワーを持っていると FASA が意図しているように読める。また、Awakenings のコンバット・セクション[pg 101]では、実体化のパワーを持った精霊と戦っているようにも見える。この "manifest" の語の用法は、Awakenings, 31ページのそれと同様なので、すべての精霊が実体化のパワーを持っているように思われる。
House 1: 自然精霊のパワーの部分に「実体化」を付け加える。[SRII, pg 219 (日本語版 pg 228-229) に解説あり]
訳注:ShadowFAQの以前のバージョンでは、Pseudo-vanilla は異なっており、以下のようになっていた:
Pseudo-vanilla: "Manifestation Power"と"manifest"との意味が違うと考える。"Manifest"と大文字で記述された場合には、クリッターパワーに記述されている"Manifestaion"を指すのに対し、小文字で"manifest"と記述された場合には、精霊が単に物理空間から影響を受け易い脆弱な姿を取るだけで、"Manifestation Power"が持つ利点(通常武器への耐性など)を得る事は出来ないという意味に取る。(但しこの解釈を使うと、戦闘中に自然精霊をどう扱うかについていくつか問題点が出てくる)
(この解釈を使う場合、自然精霊は事前に実体化しておくということができず、召喚者以外にパワーを行使しようとするたびに、"manifest(利点を伴わない実体化)"を行う必要がある、とするのが良いだろう。結果、実体化の行使とそれに伴うイニシアティブの10減少のために、自然精霊は最大で2回の行動フェイズを棒に振ることになる。)
Vanilla: もし、フォーカスが活性(active)であれば、そのフォーカスのレーティングを目標値にして、ワード(ward)のレーティングの個数のサイコロを振る。そのフォーカスのレーティング以上の数の成功が出れば、そのフォーカスは破壊される。そうでなければ、そのフォーカスはワードを通り抜けることができたということになる [Awakenings, pg. 101]。このルールは、維持(sustained)やクイックニング(quickened)された呪文にも適用される。そのフォーカス(や呪文)の持ち主は、その結果に気づかない。
Pseudo-Vanilla: 上記のルールは、その結界の向こう側の存在を標的にした呪文には適用されないと考えられる。その様な状況では、ワードは通常のアストラル障壁(astral barrier)として扱い、レーティング2点ごとに呪文成功テストの目標値に+1ペナルティを与える [SRII, pg. 129, col 2, third paragraph (日本語版, pg. 130, 右段, 1段落目)]。
House 1: 上記の通りであるが、持ち主の魔法使い(magician)はフォーカスが壊されたことに即座に気づく。